開発実績
守秘義務のため企業名は伏せ、業種・規模・担当範囲・技術構成で示しています。 当社設立前の、代表個人としての参画(正社員・業務委託)を含みます。
主軸の事例・本番稼働中
図面・見積書・帳票から設計情報を抽出するAI機能群の開発と本番運用
- 図面・見積書・機器表からの情報抽出AIを複数機能実装し、本番提供まで到達
- 確信の持てない項目を参考値として切り分ける設計により、業務に載せられる精度水準を確保
- 「指標の定義・分母・測定日・再現手順」を必須とする精度検証の社内規約を新設し、精度を第三者に説明できる状態を制度化
- クラウドの運用コスト削減とCI・レビュー自動化を並行して実施
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建築部材の受発注業務では、図面・見積書・機器表といった非構造の紙資料から情報を読み取る工程に多くの人手がかかります。本プロジェクトでは、これらの資料から設計情報・見積項目・発注品目を抽出するAI機能を、要件整理から本番運用まで一貫して担当しました。
中核となる図面読み取りでは、PDFを画像化してマルチモーダルLLMで複数回推論し、多数決と幾何的な制約による検算で精度を引き上げる方式を採用。項目ごとに根拠・確信度・票の内訳を提示し、確信の持てない項目は参考値として明示的に切り分ける設計にしています。
この案件で最も重視したのは、機能を作ることと、その精度を第三者に説明できる状態にすることを分けて考える点です。指標の定義・値・分母・データセット・測定日・再現コマンドを必ず併記する規約を新設し、一つでも欠けたら「精度が分からない」扱いにしました。モデルを更新した際も既存の数値を流用せず測り直す運用を徹底しています。
あわせて、テナント分離の修復やメモリ最適化、クラウドの運用コスト削減、レビュー自動化とドキュメント規約のCI強制まで手掛けています。
具体的な精度指標や処理件数は、守秘の範囲でお問い合わせ時に個別にご説明します。
マルチモーダルLLM(Vertex AI) / Document AI / Python / FastAPI / Next.js / Cloud Run / Cloud SQL / Terraform / GitHub Actions
3回読んで多数決 → 結果
画面の動きのイメージ(顧客の図面ではなく、架空のサンプル図面で表示)。デモで試す →
図面以外の経験
図面の案件で使っている「精度を測る」「個人情報を守る」「本番で回し続ける」やり方は、これらの案件で身につけたものです。
採用面接の評価を支援する生成AI機能の開発と本番運用 HR / SaaS・中堅企業・2026年
- 「操作した瞬間に生成済み」の事前生成方式により、主要機能の体感待ち時間をほぼゼロに短縮
- リトライ・コスト計測・PIIマスキング・プロンプトインジェクション対策を束ねたLLMゲートウェイ層を新設
- AI判定と人間の確定判定のずれを可視化するダッシュボードと、LLM-as-a-judge による自動回帰テストを整備
- IaCによる権限最小化と監査ログ整備、CIの品質ゲート化を並行して実施
採用面接は、対話の流れに応じて次の問いが変わる動的なプロセスであり、同時に評価の一貫性と説明可能性が強く求められる領域です。本プロジェクトでは、面接官・採用担当者が使う生成AI機能一式を、企画から本番運用まで担当しました。
体感品質の面では、「ユーザーが操作した瞬間には生成済み」を実現する事前生成方式を設計。キャッシュの鍵を「LLMへの入力そのもの」から生成することで、古い生成物を誤って表示する事故が構造的に起きない不変条件を担保し、回帰テストで固定しています。
運用の面では、全てのAI出力に対するフィードバック収集、AI判定と人間の判定の一致率ダッシュボード、ゴールデンデータセットとLLM-as-a-judge による自動回帰テストを整備。「最終判断は常に人間、AIはソフトに指摘するのみ」という運用ポリシーを設計に反映しています。
並行して、クラウド権限の最小化と監査ログの整備をTerraformで実施。CIの品質ゲート化や、AIコーディングエージェントを前提とした開発プロセスの規約化も行いました。
Vertex AI Gemini / Google ADK / Agent Engine / Python / FastAPI / TypeScript / Next.js / Cloud SQL / Terraform / GitHub Actions
与信スコアリングモデルのMLOps基盤刷新と精度改善 金融・大企業・2022年 〜 2026年2月
- 信用リスク予測モデルのアルゴリズム刷新により精度を改善し、事業収益に貢献
- Airflow から Vertex AI Pipelines への基盤移行とCI/CD整備でデプロイのリードタイムを短縮
- 学習データから第三者不正(アカウント乗っ取り等)のレコードを除外するロジックを設計・実装し、モデル品質を改善
- 決議されたモデルと実装が異なる誤リリースを防ぐ一致保証フローを設計。AIエージェントによる運用自動化でオペレーションミスを削減
与信は、精度がそのまま損益に直結する一方、誤った判定が利用者に不利益を与えるため、運用の安全性が極めて厳しく問われる領域です。
本プロジェクトでは、予測モデル(LightGBM)そのものの改善に加え、推論エンドポイントのレイテンシ要件を満たすアーキテクチャ選定、数億レコード規模のBigQuery特徴量エンジニアリング、そしてパイプライン基盤の全面移行までを担当しました。
モデルの精度低下が疑われた際には、ブートストラップによる信頼区間推定と統計的検定で原因を切り分け、誤った再学習判断を防いでいます。さらに、月次の運用作業やモデル評価をAIエージェントで自動化し、手作業に起因するオペレーションミスそのものを構造的になくすところまで踏み込みました。
LightGBM / Vertex AI Pipelines / Cloud Composer / Airflow / BigQuery / Python / CI/CD
100名規模が使う全社横断MLOps基盤の設計・構築 製造(自動車部品)・大企業・2019年8月 〜 2021年8月
- 100名規模のエンジニアが利用する共通ML基盤を要件定義から構築し、開発環境を標準化
- 工場外観検査AIについて、精度劣化に対応する継続的学習パイプラインを設計・実装
- 超音波センサーによる障害物検知アルゴリズムをFPGA(C++)で実装
社外にデータを出せない製造業では、AI基盤をオンプレミスで持つ必要があります。本案件では、オンプレミスKubernetesクラスタの構築からJupyterHubの導入、Ansibleによる構成管理まで、物理サーバから開発体験までを一貫して設計しました。
工場の外観検査AIでは、現場の照明条件や部品ロットの変化による精度劣化が避けられません。そこで、モデルを作って終わりにせず、AWS SageMaker と Greengrass を用いた「エッジ推論 → データ収集 → クラウド再学習 → エッジ再配信」のサイクルを設計。加えて、センサーからの信号処理をFPGAで実装するなど、クラウドから組み込みまで層をまたいで対応しています。
Kubernetes (Kubespray) / JupyterHub / Ansible / Docker / AWS SageMaker / AWS Greengrass / C++ / FPGA
ゲームユーザーの離脱・課金予測と、運用コストを下げる代替アルゴリズム エンターテインメント・大企業・2021年9月 〜 2022年2月
- 行動ログから課金停止・離脱を予測するモデルを開発
- XGBoost等と同等精度のルールベースアルゴリズムを考案し、計算コストを大幅に削減
- 新規タイトル向けのETLパイプラインを構築
機械学習の導入において、最も精度の高いモデルが最も良い選択とは限りません。本案件では、複雑なモデルと同等の予測精度を、運用コストが桁違いに低いルールベースのアルゴリズムで実現しました。
「MLを使わない」という判断ができることも、AI開発会社に必要な能力だと考えています。運用し続けられない仕組みは、導入した時点から負債になります。
BigQuery / Vertex AI / XGBoost / Airflow / Python